“会長書きおろし”20年間の年次レポート
- 2016.08.24~2017.08.23
- さわかみファンド、こんなこともあったね(第18期)
毎月の半ばに刊行している「長期投資だより」がどんどん充実していっている。さわかみファンド設定から相当に長い間、月中と月次で月2回の報告書を、その日のうちにファンド仲間にお届けしようという方針でやってきた。
月2回の報告書発送作業は、お客様との大切な接点であるということで、さわかみ投信にとって神聖な場としてきた。しかし、ある段階から「もうすこし長期運用の中身に踏み込んだものにしようじゃないか」という案が社内から出てきた。
それで、月中報告書を「長期投資だより」に切り換えることにした。その長期投資だよりだが、どんどん充実してきている。月次報告書と併せ、もっともっとファンド仲間に読んでいただきたい。毎月じっくりと、また楽しく読んでいただけることは、きわめて重要である。直販投信でしか味わえない、手づくり感のある財産づくりを実感してもらえるのだから。
もっとも、「さわかみに全部まかせているのだから、読まなくてもいいよ」と、わざわざお電話いただけるお客様も数多い。それは光栄であり、ありがたいことだ。しかし、月次報告書や長期投資だよりをしっかり読んでいただくことが、より親密感のある長期投資の航海につながっていく。うちが、直販にこだわる最大の理由でもある。
そう思いたくなるほど、最近はファンド仲間と「静かすぎるおつき合い」が増えている。もちろん、顧客セミナーや運用報告会、そして長年のお客様との感謝会と、これ以上は限界と言いたくなるほど積極的に、ファンド仲間との接点を増やしている。それでも、Web顧客に代表される「無言のおつき合い」には、相当に異和感を覚えてしまう。
長期の財産づくり船「さわかみファンド丸」に乗り込んでいただけるファンド仲間とは、ちょっと暑苦しいぐらいの人間的なおつき合いを続けたい。それが、さわかみファンドの願いである。ただ「お金が殖えればいいじゃないの」ぐらいの、無機質な財産形成を唱える他ファンドとの決定的な違いである。