建設・鉱山機械で世界第2位の売上高を誇るグローバル企業
ダントツ経営の源とは?
同社は自動車メーカーよりも早い1950 年代から積極的に世界に進出しました。1955年にアルゼンチンで販売を開始すると、中国・ロシア・アメリカへと販路を拡大、現在では世界の99%の地域をカバーし、80% 以上の売上を海外が占めるほどになりました。
世界中でビジネスを展開できているのは、何よりも人材が大きな要因だと考えます。建設機械や鉱山機械は景気や市況に影響されやすく、地域別に顧客ニーズ、使用環境、市場の成熟度、取引形態が大きく異なる中で、拠点ごとに市場にあった戦略を着実に立案・実行していく人材が必要です。
同社が掲げる基本理念『ダントツ』という言葉は単純ではありますが、世界中に配置されたマネージャーが基本理念に基づいて環境変化を正しく読み取り、新たな戦略を基に付加価値を生み出すことで、競争優位性を保ち続けることが出来たのでは無いのでしょうか。例えば“KOMTRAX”を盗難防止・追跡だけにとどめずに、業界に革新をもたらしたシステムへと発展させたのはその一例と言えます。製品やサービスだけでなく、それを生み出す人材にこそ私たちは注目していきたいと考えています。
【運用調査部 アナリスト 岡田 知之】