北海道 小竹様
動かなきゃ
1999年8月24日。さわかみファンドが487名のお客様と出航したその日から、今も長期投資の航海をご一緒する方の一人が小竹先生だ。
眼科医として35年。現在は札幌市内で赤ちゃんからお年寄りまで地域住民の「目の健康」を支えるお医者さんの長期投資との出会いは町の本屋だった。「超インフレがやってくる(澤上篤人著・明日香出版社)」
1997年、大学病院で昼夜を問わず働き詰めの頃。立ち寄った本屋でふと手にした同書には借金漬けの日本の将来、そして成熟社会を豊かに生きる長期投資が書かれていた。「動かなきゃ。」財政不安やインフレを乗り越える財産づくり、また生き方に触れ「目の前に明るい未来が広がるようだった。」と言う。それからが、早い。東京出張時にさわかみ投資顧問※が事務所を構えていた飯田橋にあるマンションの一室をノック。投資経験ゼロ、それでも「投資哲学は本物か?大切な資産を託すパートナーとして澤上篤人を信用できるか?」ご自身の目と覚悟で決断され、投資顧問契約を結ぶ。さわかみファンドが生まれる前の話しである。
応援したい企業、実は身近に
以来、長期投資歴18年の小竹先生も当初は株価の動きに一喜一憂されたそうだ。
「毎日心配で新聞をチェックしていましたよ。投資先が普段見かけない企業ばかりだったからね。」
しかし、次第に気が付いたという。「医学研究や診療で欠かせない実験道具・機材・レンズ等に投資先企業の製品がいっぱい並んでたんですよ。これは応援しなくちゃと思ったね。」
株価欄ではない、人命に関わる医療の現場で企業の価値を日々実感されていたのだ。
医師、そして経営者として
幼少期は身体が弱く、熱を出して母親に背負われ近所の医院に通われた小竹先生。
「あの先生に会えば救われる。」子供の頃に抱いた思いは、いつしか自ら医師となる志に。難病の根本治療を目指し、最先端の研究がされる米国留学等もされた。今は5名のスタッフと一丸となって視力検査から手術まで行う。「患者さんの診察に必要な機材が買えましたよ。」ITバブル崩壊やリーマンショック等の大暴落時も買い向かった小竹先生は、今は定期定額購入サービスを続けつつ、必要に応じてさわかみファンドの換金もされている。
能戸眼科医院
北海道札幌市東区北12条東7丁目1-35
休診日:木・土午後、日
住民の少子高齢化、コンタクトレンズ診療所等の同業者増加を背景に、充実した地域医療と安定した医院経営の両立はますます困難な時代に。「企業調査や株の売買をする余裕、ないですよ。」という小竹先生はインタヴュー直後、午後の診療時間より早めに訪れた患者さんを笑顔で院内に招き入れていた。「雪のなかは寒いでしょう。さあ、どうぞ。」
人の目、そして暮らしを見守る小竹先生の確かな技術と温かい心が世に行き渡ることを願って、私たちは運用結果で応えていきたい。
【直販部 佐藤 紘史】
※さわかみ投資顧問株式会社:1996年設立。さわかみ投信株式会社の前身。