荷主にも、受け取り手にも良いサービスを
顧客志向に立った商品開発で新しい価値を生み出し続ける
「集荷・配達に手間のかかる小口荷物の配達は採算に合わない」という当時の常識を覆して誕生したクロネコ宅急便は、40年経った今もなお一般生活者に不可欠なサービスとして愛用されています。利用者の利便性を最優先することに注力すれば利益は後からついてくるとの考えに基づいて、同社はこれまで様々なサービスを生み出してきました。
今では当たり前となったクール便、翌日配送、お届け時間指定、不在時再配送といったサービスは顧客志向に立った商品開発の成果と言えます。これは企業向けも同様です。国際物流特区に位置する沖縄サザンゲートは、物流拠点でありながら保税管理の下で商品を製造できる機能を備えています。利用企業は原料や容器などの輸入品を税金のかからない外国貨物として管理でき、自社工場に移動することなくゲート内で充填から梱包、海外輸送までを行えるのです。物流拠点に様々な機能を統合することで時間とコストを大幅に削減する同サービスは製造業界からも高い注目を浴びています。
近年はアジアにも市場が広がり、規制と戦い続ける同社が今後どの様な展開を見せていくのか皆さんも注目してみて下さい。
【運用調査部長 岡田 知之】