世の中を作る先駆者
草 ところで、次の10年に向けて、長期投資を預かる当社の社員にはどんな心構えが必要だと思われますか?
澤 まずはじめにファンド仲間に納得してもらうレベルじゃ困る。納得理解じゃなくて俺たちはこんな社会つくるって進んでいく。将来を作るってことは先に行かないかんから。なんだか行けそうな感じするからついていこうかってファンド仲間についてきてもらう。2~3年してあの時のことはこれだったんだと分かる。常に先にいく勉強。先行性を持たなきゃ困る。今は往々にして理解してもらうとかのレベル。そんなんじゃ先に行けないから。パイオニアになるには理解されないくらいで丁度いい。将来を作るんだから、こんな社会を作るんだと先を行く勉強。パイオニアは理解されにくいので、現在の不納得を将来納得して頂くくらいが丁度いい、その実績がこの15~20年だよ。将来の納得に対して現在の不納得は原則。その強さを持つだけの将来に向けての行動を継続する。これが一番大事。
草 同じ金融業界の他社からも「御社のような長期投資が一番すばらしいと本音では思っています」という声をいただきます。やはり現在は短期志向の運用しかできないという現状です。おかげ様でさわかみファンドは本来あるべきゆったりとした本物の資産運用を地道に続けています。これは本当に長期投資の理念に共感して共に歩んでいただけるファンド仲間の皆さんのおかげだと思います。ファンド仲間の方の存在はさわかみファンドにとって大きな財産です。
澤 そうだね。本当にありがたいね。ファンド仲間の方には社員がワケのわからん面白い事をやっていく会社という意識で見て欲しい。頭でっかちのお利口ちゃんじゃなくてね。俺らはどんどん世の中を作っていく先駆者でありたい。次の10年も興味を持って見ていてくださいって言いたいよね。