電子基板製造に必須な薬品の開発で常に世界の先頭を走る企業
電子機器の価格が下がるほど、単価の高い同社の薬品が選ばれる!?
メックは主にテレビ、パソコンやスマートフォンを製造する工程で使用される薬品を開発している企業です。薬品は製造工程の中で洗い流されてしまいますので、私達が日常それを目にすることはありませんが、世界中の人が同社技術の恩恵を受けていると言っても過言ではありません。ちなみにIntel社のCPUには100%のシェアで同社製品が利用されています。
驚くべきことは、価格交渉の厳しい半導体産業にありながら、競合品より高価格な当社の製品への引き合いが増加していることです。しかも最終製品である電子機器の価格が下がっているにも関わらずです。
その理由は、同社の薬品が製造工程中の不良品率を顕著に下げるからです。最終製品の価格が下がり不良品率が無視できなくなってくると、メーカーにとって同社は駆け込み寺になります。
半導体製品は回路設計に留まらず、製品そのものが薄く、軽く、小さく、生活の中に溶け込む方向へ微細化を続けています。それはつまり製造がますます難しくなっていくことを示唆しており、止むことなく続く技術の進歩が今後のさらなる同社の企業価値向上を期待させる原動力となっています。
【アナリスト 斉藤 真】