第二次大戦後まもなく二輪で事業基盤を確立し、四輪には国内最後発メーカーとして’63年に参入、現在では四輪と付随する金融が事業の中心になっています。
世界トップメーカーである二輪では、主に先進国向けの高付加価値商品と成長市場であるアジアや南米での日常の移動手段としての商品の両輪で高い収益性を確立しています。四輪は独創的で競争力の高い商品による成長が信条で、「Civic」、「Accord」、「CR-V」に加えて「Fit」シリーズがグローバルモデルに育ちました。主戦場の北米へはグローバルモデルと北米に特化したライトトラック商品を導入し、過度な販促策に依存せずブランド重視の秩序ある販売を継続しています。国内では軽自動車に本腰を入れる一方で、アジアではグローバルモデルと新興国戦略車「BRIO」シリーズによって成長を続けています。中国ではグローバルモデルに加えて、合弁2社それぞれに差別化された兄弟車を導入して成功を収めています。電動化や自動運転など対応が急がれる新技術には自前と協業の両面作戦で競争に伍していく構えを整えています。
【シニアアナリスト 吉田 達生】