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電子機器に欠かせない積層セラミックコンデンサで世界トップ
自動車の電装化がコンデンサの大きな需要を創出する

コンデンサは電子機器に必ず使われる電子部品であり、電気回路の電気・ノイズ制御するために使用されます。同部品にはいくつかの種類がありますが、その中でも年々生産数量が増加しているのが積層セラミックコンデンサ(MLCC)で、その世界トップシェアを誇るのが村田製作所です。
同社の競争力の源泉の1つは垂直統合体制にあり、原材料や生産設備を内製していることです。これにより0402(0.4mm×0.2mm)や0201(0.25mm×0.125mm)といったサイズを先行的に開発し、MLCCの小型大容量化をリードしてきました。また古くから科学的管理を行うことで、原材料や積層、切断、焼成などの長い製造プロセスからきちんと利益を生み出す体制を整えています。
MLCCの搭載数量は今後ますます増えていきます。これまではスマートフォンの普及および高機能化が牽引してきました。今後は自動車の電装化が進むことでさらに大きな需要の拡大が見込まれます。現在の自動車の1台当たりの搭載数量は1,000~3,000個です。これが駆動源の電動化や安全システム、自動運転化などにより、3,000~6,000個にまで伸びると試算されています。ゆえに同社の事業機会は大きく、長期的な息の長い成長に期待しています。

【シニアアナリスト 坂本 琢磨】

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