世界で初めてLM(Linear Motion)ガイドを製品化
直線運動のころがり化は産業機器の発展に大いに貢献
運動は直線と回転、またその組み合わせで成り立っており、これらの運動の正確さとスムーズさの追求が機械要素部品の進化の歴史です。回転運動は100年以上前にベアリングが開発され、ボールを使用した「ころがり化」によって劇的な技術進化を遂げてきました。一方、機械には直線運動の方が多いにもかかわらず、直線運動の「ころがり化」は技術的な難易度の高さから実用化が遅れていました。そのような時代背景のなか、1972年に独自技術でそれを実現したのが同社のLMガイドです。高速で動き、確実に停止し、そのうえ省エネというLMガイドは、工作機械や半導体製造装置など産業機器に革新をもたらしました。その後も世界初のリテーナ入りといった革新的な改良が加えられ、現在では世界シェア50%超を有しています。今後は医療機器や産業用ロボットなどでもLMガイドの活用が期待されます。主要な顧客が設備投資産業であることから、その需要は時に大きく振れます。しかしながら、中長期的な市場の拡大になんら疑いの余地はないと考え、トップサプライヤーとしてグローバルに生産体制の構築を進めています。
【シニアアナリスト 坂本 琢磨】