消費者の支持と信頼を得る良きモノづくりへの正道を歩む
アジアの清潔な暮らしに貢献するKAO+αのブランディングへ
社会のサステナビリティに貢献し、モノづくりの革新で暮らしの変化と共に成長することをめざし、製販一貫体制で製品ポートフォリオを拡張してきた。ニューノーマルの社会環境では、生活圏のリアル店舗とEコマースのラストワンマイルの両軸で顧客志向の製品開発が迫られる。こどもから高齢者まで、清潔できれいな暮らしに愛されるブランドとして、世界のどの地域でも花王のコア価値を最大限に活かす経営改革を進めている。
カネボウ化粧品買収から16年、家族志向から女性志向の製品に展開し、トップラインの成長加速に挑戦している。キュレルやfreeplusといったスキンケアは、中国はじめアジアでメガブランドへの育成が進んでいる。発売以来33年のアタックの革新は、食用パーム油の廃棄物を原料とする循環型製品に続いている。ケミカル事業では世界的に高シェアのトナーバインダーに加え、環境対応インク等の製品開発を進め、TCRとともにレスポンシブル・ケアの推進で高い品質体制を維持している。商品開発５原則とThink globally、Act locallyの精神で2030年目標の世界でプレゼンスのある企業への成長を期待する。
【シニアアナリスト 歌代 洋子】
