【江藤情報システム部長へのインタビュー】
金融に変化を!お父さん世代に笑顔を!!
~IT業界から長期投資の世界へ、江藤香織の挑戦~
前号で好評を博した草刈最高投資責任者へのインタビュー。当社の仲間がどんな想いで働いているか聞いてみたいという声を受け、「さわかみ投信で働くということ」と題して水上から社員へのインタビューをシリーズ化することにしました。シリーズ第1回目は、率先垂範で行動し、自らの姿勢で他者の心を動かし、世の中へ自身のエネルギーをぶつけ続ける江藤情報システム部長の秘密に迫ります。
江藤さんの原点
水上 江藤さんがファンド仲間の皆さまのことを常に念頭にして行動する姿を見るたび、すごいなといつも頭が下がる思いです。そんな江藤さんの原点を教えてください。
江藤 小さい頃は、学研まんがでエジソンやライト兄弟など、モノづくりで社会を変えた偉人の伝記を読んで過ごすことが多く、いつか自分が作ったもので世の中を良くしたいと思っていました。
水上 学生時代はどう過ごしましたか?。
江藤 小中学生の時は、バスケ部に所属していました。強豪校で中学2年生の時には全国大会に出場しました。
水上 すごい! 高校でもバスケを続けた?
江藤 チームのエースには絶対に勝てないなという思いと、背が小さかったこともあり、バスケ推薦での進学の道もありましたがその選択はしませんでした。両親がとてもお金に苦労して私を育ててくれていたので、早く手に職をつけて自立したい気持ちが強く高専への進学を選びました。
水上 高専を卒業したんですね。
江藤 15歳で親元を離れて寮生活がスタートしました。先生から入部を勧められ男子バスケ部に所属したのですが、公式戦に出ようとしたらルール上、女子は出ることができなかったんです。なので、女子バスケ部を作りました。
水上 行動力凄まじいですね。
江藤 高専に入学する女子が増えていた時期で、他校にも働きかけて女子バスケ部を作ってもらい中国地区大会を開催することができました。
水上 圧巻です…そういえば、ロボコンにも出場した経験があるんですよね?
江藤 はい。親が車のバッテリーの修理工場で働いていたので、いつも溶接作業を見ていて技術者やモノづくりが大好きでした。高専でも自然と何かを作るようになりロボコンに参加することにしました。確か女子のチームとしては初出場だったと思います。また、卒業研究では、車椅子を目の動きで操作するソフトウェアの開発をしました。母が元々は看護師で小さい頃から社会のために、お年寄りや子供に優しくと教育されていたので、足も手も動かせない人が目で動かせるようにしたいという想いから研究をしていました。
ITの道へ
水上 その後、IT業界へ就職した。
江藤 10年間システムエンジニアとして働きました。JAバンクのシステムを全県統一するという巨大システムの構築に携わりました。
水上 忙しかったのでは?
江藤 とにかく仕事をしました。終電がなくなるまで働くのが毎日でしたね。
水上 辞めたいとは思わなかったのですか?
江藤 この会社で結果を出さなければという思いがありました。元々、途中で投げ出すという考え方がなく、苦難を乗り越えた先に何かがあるはずだという考え方なんです。当社に転職したのも前職で目標を定めそれを乗り越えることができたからです。
水上 目標とは?
江藤 25歳前後で転職を考えていて、その当時一緒に働いていた一番厳しい上司に認められたら転職しようと決めました。その人から「次のプロジェクトもお前を指名するからな」と言われ、その一言で「あぁ、やっと次に行って大丈夫なんだ」と思い、その1週間後に当社へ履歴書を送付しました。30歳になっていました。
ターニングポイント
水上 そもそもなぜ転職しようと思ったのですか?
江藤 25歳の時、父の友達と高専時代の友達のお父さんが自殺しました。父親と仲がいい私は父親世代が自殺を選ぶことが悲しくて、自分の人生でなんとかしたいと思いました。仕事が好きだから深夜まで働くことも徹夜も全然苦にならなかったのですが、金融機関のシステムにこんなにも自分の人生を費やしているのに、「これで社会がよくなっているのかな?」と感じていた時期とも重なり、私の人生で自殺者を1人でも減らすことに力を注ぎたいと思い色々調べた結果、まっとうな金融機関を作らないといけないという結論に至り、当時一番まっとうだと思っていたさわかみ投信への転職を決意しました。
水上 まっとうな金融機関を作ることがなぜ自殺の抑止に繋がるのでしょうか?
江藤 自殺が相次いだタイミングは住宅ローンのステップ返済の金利上昇の時期でした。FP資格のために通っていた学校で、FPの第一人者でもある講師からある日、「家なんて雨風がしのげればいい。なのに、ローンが返済できずに自殺を選ぶ人が今増えているんだ」という発言を聞いて衝撃を受けました。単純に父親世代が死ぬのはもう一人も増やしたくないという気持ちになり、自殺を止めるために何ができるか徹底的に調べました。自殺の理由の1位は病気で、医者でも何でもない私には何もできないと思いました。2位はお金です。こっちであれば何かできるかもと考えました。ステップ返済に伴って自殺が増加したということは、借りる時に金利が低いから少し無理して借りたのだろうと思いました。金融機関で働く人の方がはるかに知識を持っているにもかかわらず、まっとうなアドバイスをする人がいないから借りる人が増えたのではないか? まっとうにアドバイスをする人達を増やさなければならない。そういった金融機関を作らなければならないと心に誓ったんです。
水上 そのまっとうな金融機関がさわかみ投信だった?
江藤 当社との出会いは25歳の時にFPの勉強会で澤上社長(現会長)のセミナーに参加した時です。普通のFP向けセミナーと違ってびっくりしました。「社会は自分たちで良くしなければいけないんだ!」「君たちが自分たちで良くしないといけないんだ!」と発言されて、当時、投資が世の中づくりとリンクするとは思ってもいなかったので衝撃的でした。その後、口座を開き月中・月次レポートを読んでいてドンドン気になってきました。
水上 それはなぜ?
江藤 どの社員の話もブレていなかったんです。心が動く記事が毎回書いてあり、さわかみ投信はまっとうな金融機関だと確信しました。月中・月次レポートがなかったら私は当社に転職していなかったと思います。
当社で働くということ
水上 当社で働いていて感じることはありますか?
江藤 自分の仕事が社会を良くすることに直結していることがとても気持ちいいです。
水上 特にどんな時に感じますか?
江藤 社内で会議をしている時に、議論の判断の軸が会社の私利私欲のためでなく、お客さまの財産づくりのために、一体なにが一番大切かという視点で議論していることが感じられるからです。この想いを当社の仲間は皆持っているにもかかわらず、世の中の人は将来のお金が不安で増やすことを求めているにもかかわらず、投資が未だに浸透していない。このギャップを早く埋めたいと思い日々働いています。
最後に
水上 最後に一言お願いします。ズバリ江藤香織にとって働くとは?
江藤 自分の能力で社会を1ミリでも良くすること。だから、自分の限界に常に挑戦し続け能力を向上させ、社会に還元してきたいと考えています。