iDeCo? 利回り? 今さら聞けない投資のアレコレを、投資初心者の2人が投資のプロ“さわかみ君”にぶつけます。
第1回は「初心者におすすめの投資とは?」
投資を始めてみたいけど、何が自分に合っているの?
岡 将来の備えとして投資をしたいのですが、色々種類があるので何を選べばいいのかわからなくて。
さわかみ君 投資の期間はどれくらいを考えていますか?
岡 今、子どもが3歳なので、大学進学時の教育費と夫婦の老後のためのお金と。15年〜30年は投資期間としてみています。
さわかみ君 なるほど。投資というと金融商品ばかりに目が行ってしまいがちですが、まず大事なのは自分で稼ぐ力をつけることだと思います。つまり、自分に投資すること。一方で、それだけだと交通事故や病気など、何かがあった時に収入が途絶えてしまうリスクがあります。そのため、「自分も頑張るけれど、お金にも一緒に働いてもらう」ことが資産運用の考え方です。長期での投資を考えるのであれば、投資する相手も長期で耐えられるものでないといけませんね。
岡 なるほど、お金に頑張ってもらうのですね! …ってどういうことですか?
さわかみ君 つまり、頑張っている相手に投資をするということ! では、どんな相手だったら頑張ってもらえるでしょうか?
五来 ハイ! 銀行ですか?
さわかみ君 皆さんにとって銀行預金はとても身近だと思いますが、この10年間の預金金利を見てもらえば分かるとおり、ほとんど利息が付かないですよね。
五来 保険はどうですか?
さわかみ君 保険は基本的にお金を増やすための商品ではなく、いざという時のためのもの。例えば生命保険や損害保険など、必要以上にお金を掛ける理由はないと思います。
五来 では“金”に投資は? 価値が変わらない安全なイメージがあります。
さわかみ君 逆に考えると、価値が増えないとも言えますよね。
五来 た、確かに。
「お金に頑張ってもらう」とは?
さわかみ君 最近はコロナショックの影響で、「安全な金に避難しよう」という需要の高まりによって金は高値となっています。ただし価格は上がったとしても、金自体がその価値を上げることはできない。つまり世の中の需給によって価格が決まる。不動産も同じです。では、自分で価値を高めることができるものは何でしょう?
岡 さっぱりわかりません!
さわかみ君 答えは人です。さらに言えば、人の集合体である企業がその例です。企業は経営者や従業員の努力や工夫によって売上や利益を大きくする、つまり価値を高めることができます。当然、企業の価値も世の中の需給や情勢により左右されることもありますが、唯一社会の変化に対し自ら適応することができます。「お金に頑張ってもらう」ということは、頑張ってくれる企業に投資をしようということです。
投資はいくらあれば始められる?
五来 へー。で、投資はいくらから始められますか?
さわかみ君 株式投資の場合、100株から購入できる場合が多く、金額だと数万円~数十万円で始められます。ただ、まとめるとなんだかんだで百万円を超えてくるでしょう。
岡 結構額が大きいですね。投資したとしても1社か、頑張っても2社かなあ。
さわかみ君 平均的な家計の場合、いきなり投資資金として大きなお金を出すのは難しいですよね。毎月1万円とか2万円くらいが現実的ではないでしょうか。そこで強い味方となるのが、ファンドと言われている投資信託です。
投資信託は、ファンドマネージャーが皆さんの代わりに投資先を選び、ファンド固有のポリシーや運用哲学に沿って投資を行います。ファンドという大きな器を皆さん一人ひとりが支えているイメージです。例えば、さわかみファンドは現在約3,000億円のお金を約12万人で支えていただいております。そう考えると一人当たりの投資額はいくらになりますか?
岡 30万円? いやっ、300万円ですか?
さわかみ君 ピンポーン! 皆さんがコツコツ10年以上積み立てて創り上げてきたのが、今のさわかみファンドです。コツコツの1万円が3,000億円という大きな金額になり、それで投資をしているのです。だから一人当たりはそんなに大きな金額でなくてもOK! 毎月の収入の5~10%程度を継続して投資できるといいですね。
証券会社や、信託会社が倒産したら?
五来 月1万円ならいけそう! 投資信託を扱っている証券会社や運用会社がたくさんあると思うのですが、何を基準に選べば良いですか?
さわかみ君 一つの考え方として、そのファンドが持っている運用に対する考え方や、価値観を参考にすると良いと思います。また投資信託のメリットとして、積み立てられること。運用のプロに任せられること。実はもう一つあります。何だと思いますか?
岡 さっぱりわかりません!
さわかみ君 投資信託は“分別保管”という制度があります。つまり、皆さんのお金は分別して守られている。仮に運用会社、またはお金を預かっている銀行(信託銀行)が潰れた場合でもお金は守られるので、投資したお金が全てパー! なんてことにはなりません。
五来 投資というと大きなお金が必要だったり、初心者は損をするようなイメージがあったのですが、投資信託であれば気軽に始められそうですね!
岡 早速夫に相談してみます!