1996年7月4日に生まれたさわかみ投信(当時はさわかみ投資顧問)も、おかげさまで現在は10社を超えるグループ企業となりました。創業当時から取り組んでいること、そして最近グループとして取り組み始めたことなど、皆さまにおかれましては様々な経路で“さわかみグループ”の情報が届いているかと存じます。コロナ以前のセミナーでもよく、「ヴィレッジ計画ってどうなったの?」「何でオペラなの?」といったご質問を数多くいただきました。
今後、さわかみ投信およびファンドの一層の成長を目指し社員一同まい進する所存ですが、同時に、さわかみグループ各社もまたそれぞれの分野で頑張ってまいります。そういった情報をわかりやすく束ね、改めてファンド仲間の皆さまにお伝えしたく、本誌面にて約1年間“さわかみグループ”について連載いたします。
社会に堂々と根を張る“さわかみグループ”?
さわかみグループの存在意義を一言で申すと、「世の中をおもしろくしていこう」となります。これは、さわかみ投信の経営理念と同じです。さわかみグループの筆頭会社である“さわかみホールディングス”では「瑞々しい社会を育もう」という表現を用いることもありますが、今後は「社会に堂々と根を張ろう」という表現に変えていく計画です。
というのも、一般的にはグループ各社があまりにも違うことを実施しているように見え、そこに軸や関連性が見えづらいからです。長期投資で財産形成のお手伝い、マグロ、アパレル、映画、オペラ公演、寄付文化の醸成、自然エネルギーのファンディング、事業承継問題の解決、女子バスケットボール、更には地ビールなどなど…枝葉の説明だけでは本意が伝わりません。もちろん私たちは各事業をつなげて説明する術を持っております。しかしながらそれは後付けであって、本質的には「世の中をおもしろくしよう」という根っこの精神が一致しているのが“さわかみグループ”なのです。
とはいえ、各事業の関連性は?
第一に、さわかみ投信です。多くの方のお金の不安を解消するお手伝いをし、自立したカッコイイ大人、子供たちが憧れるような大人が増えたら素敵だろう…これが起点です。お金に縛られず、堂々と生きることができる状況となったら、その余裕を社会や未来に還元してほしい…その具体的なモデルがグループ各社なのかもしれません。例えば、信頼・つながりを大切にできる生き方。頑張っている芸術家やアスリートの夢を支え、夢が大衆の背中を押す社会。そこに直接的にお金をまわせる仕組み。更には後世に残したい中小企業を応援する選択肢。
逆も然りです。「なんで女子バスケットボールを応援できるの? そうか、グループに財産形成の機能があるから、余裕を社会に還元しているのか」…こういった相互の関係をグループで体現し、できれば皆さま個々人の中にも持っていただきたいのです。それが、さわかみグループの存在意義です。
次回、さわかみグループの組織やお金の流れ、以降は各社にフォーカスして掲載していきます。
代表取締役社長 澤上 龍