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今月のグループ記事『社会に堂々と根を張ろう~次世代直販構想~』のつづきです。ここからは私の個人的な将来構想(夢物語)であり、現実になるかはお約束できません。しかしながら、あえて述べていきます。マイル・新システムを土台とした次世代直販構想です。

 

【第一フェーズ】無機質化したWEB取引を有機的なものに

あたかも“ご縁の窓口”に電話をしているような、一人ひとりに寄り添う新“直販システム”を開発・提供すること。
お電話によるファンド仲間からのご注文時に、ちょっとした迷いや相場に対する不安などを伺うことがある。本来の目的である将来の財産づくりを忘れ、目の前の事象に悩んでしまうケースだ。そこで出番となるのが“ご縁の窓口”である。ファンド仲間に親身に寄り添い、電話口で最適な選択のお手伝いをする。それこそが直販投信の要である。
しかしながら昨今、WEB取引の推進によって直販の要となる関係性が薄れてきている。ファンド仲間は一人で不安を抱え、長期投資を止めてしまうこともあろう。働く世代の層が厚いファンド仲間にとって連絡手段にWEBを用いるのは当然だが、しかしその利便性が直販の要諦を奪ってしまっては意味がない。そのような仕組みを提供する我々は、今後も受益者をファンド仲間と呼んでいいのだろうか? セミナーだけでなく、いつでも寄り添っていただけるようなWEB取引のあり方を模索すべきだ。

 

【第二フェーズ】
同志が直販投信を臨めるプラットフォームを

新システムを土台に顧客管理業務をさわかみ投信から切り離し、志を同じくする他の直販投信会社が利用できるようにする。
直販が仕組みの上で優れているのは説明不要だろう。しかし劣後する問題もある。販売会社なくして多くの顧客獲得は難しく、顧客獲得の算段がなければ収支は改善せず倒産の危機となる。然るに当局は認可を下ろせない。
腕と志ある運用者は存在するも、顧客管理業務の重たさに一歩を踏み出せないでいるなら何ともったいないことか。さわかみ投信が長年培った直販の知見を開放し、多くの同志が立ち上がれば投信業界はより活性化するだろう。さわかみ投信にとってライバルが増えることになるが、切磋琢磨を通じて直販投信全体のプレゼンスを高めることこそ先決である。
切り離した新会社は賃料の低い地方へと持っていき、地域の雇用創出につなげる。ただし、さわかみファンドについてのお問い合わせはもちろん、さわかみ投信のご縁の窓口に直結させる。他の直販ファンドも同様だ。

【第三フェーズ】
金融サービスの幅を広げ、更に世の中をおもしろく

新会社を第一種金融商品取引業の登録業者とし、引受業務など幅広い金融業を営めるようにする。併せて資金決済法などに対応し、マイルを“おまけ”からチャージできるようにする。クレジットカードなどとも接続し、利便性の追求、提供できるサービスの幅を広げる。

 

【第四フェーズ】
金融業を超え人々が豊かに生きるための提案を、仲間と共に

直販投信の最終形態は、金融を語らない金融機関になることである。つまり、ファンドへの全面的な信頼(それに基づく運用成績と実績)をいただき、且つ多くのファンド仲間がファイナンシャル・インディペンデンスの領域に到達していることが前提だ。ファンド仲間との繋がりは「社会をおもしろくする仲間」となっており、さわかみ投信を含むすべての仲間同士で意見を出し合い、共に行動している絵を描いている。
一人ひとりの夢や志を仲間内で共有し、助け合い、時に皆で一つの大きなことに取り組む…いつの日かそんな集団を“ファンド仲間”と呼んでいたいし、それが全国に広がってほしい。ファンド仲間100万人の夢の原点はここにある。財産は必要不可欠だがゴールではない。ゴールは、皆が参加できるおもしろい世の中であり、それを子どもや孫たちが引き継いでいける日本国を担うことである。

【2021.10.14記】代表取締役社長 澤上 龍

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