共生社会へのミッションを世界各地で社員が共有し活動する共振経営※
社会環境の変化にベストプラクティスで対峙する良質な製品で成長
社員一人ひとりが共生社会の志向を持ち、世界80か国、新生児から高齢者、パートナー・アニマルまでと幅広い顧客層に、開発、製造、マーケティングを一気通貫で行っている。不織布・吸収体加工技術に機能性を加えた差別化製品を、進出地域の成長ステージに合わせた戦略で遂行し、現地で徹底的に消費実態を調査してそれを常に進化させている。それにより、気候風土、生活習慣や経済状況によって変化するニーズに迅速に対応でき、グローバルブランドの現地化が進められている。例えば、新興国では風土病に対応するためにレモングラス成分を含んだカプセル搭載の蚊忌避おむつや、温熱生理痛緩和機能付き商品を開発している。一方、少子高齢化市場である日本では、デジタル技術(DX)で高齢者用品のカウンセリングアプリを展開、体形・体調によるカスタムメイドサービスを始めるなど、ブランドマネジメントが実践されている。それを支えるのは経営と現場が一体となった共振の経営※である。競争の厳しい日用品市場でライフタイムバリューの最大化によって、現在積極的に資源を投入している新興国地域はもちろん、成熟化している先進国地域においても将来のアップサイクルによるサステナブルな成長を期待している。
※共振の経営: 現場の知恵を経営に生かすと同時に、現場も経営の視点を学びながら、共に目標に向かって進んでいくという、ユニ・チャームの目指す経営スタイル
【シニアアナリスト 歌代 洋子】