【新田智洋(確定拠出年金部)へのインタビュー】
今月も確定拠出年金部のメンバーをご紹介いたします。2008年から当社で積み立て投資を開始し、
ファンド仲間の立場から当社へ入社した新田の想いに迫りたいと思います。
当社入社までの経緯
水上 新田さんはファンド仲間として当社と繋がり、2019年から社員として仲間に加わったわけですが、入社まではどのように過ごされていたのですか?
新田 地元広島の公立中学・高校へと進んだ後、米国の大学に進学しました。今思い返すと、この留学経験で狭かった自分の視野を広げる事ができたと思っています。また、根底には日本人としての価値観がありますので、違う文化の中で生活することで、改めて日本の素晴らしさに気づけたこと、日本人として自覚したことも大きかったですね。この時から漠然と日本という国のために働きたいと思うようになり、新卒で日系の自動車部品メーカーに就職、その後建設会社へ転職し合計10年勤めました。どちらも総務や人事系の仕事であり、社内では実際に利益を生み出さない部署でしたが、会社が利益を生み出すためには必要な仕事であり、組織の裏方として働く重要性を実感しました。
なぜファンド仲間になったのか?
水上 なぜ、さわかみファンドに投資しようと思ったのですか?
新田 新卒入社した頃に、投資に関して勉強しようと思って本屋に行き、たまたま手に取ったのが当社の創業者である澤上篤人元会長の本で、それから当社で積み立て投資を開始しました。当時は消えた年金記録問題で世間が騒がれており、社会保険庁(当時)の杜撰な管理の実態やコメンテーターの怒りの発言など、年金に関して悲観的なニュースをよく目にしており、これは自分のことは自分でしっかり準備しておかないと、人任せにしていたら年を取ってから大変なことになるな…と強い危機感がありました。
水上 日本には6,000本近く投資信託があるわけですが、なぜ、さわかみファンドを選んだんですか?
新田 本を一度読んで、長期での投資というのが何だかしっくり来たんですよね。ん~…感覚ですね。その時は無知でしたので6,000本近くあるのも知りませんでした。
水上 え!? そんな感じで始めたんですね!? 新田さんはどちらかというと経済的自立を果たしているように感じますが、財産づくりに不安はなかったんですか?
新田 ありましたが、定期的にセミナーに参加し、会社の雰囲気とかが非常に良い印象でしたので、結果としてやめることなく長期で投資を続けることができました。
水上 なるほど…感覚で選択したにもかかわらず経済的自立に向かっているとは、長期投資ってやっぱり凄いですね。なぜ、さわかみファンドに投資しようと思ったのですか?
なぜ当社へ入社しようと思ったのか?
水上 なぜ転職を?
新田 平成当時の天皇陛下の生前退位により元号が“平成”から“令和”に替わり、時代を通過したのだな~という何とも言えない気持ちを感じました。徳川幕府が終わり明治、大正、昭和、平成ときて令和。人々の生活は平成の最終日と令和の初日を比べても大きな変化はないのに、将来の歴史の教科書には平成とは○○な時代で、令和とは○○な時代だった、と区切られてしまいます。つまり歴史は元号で作られるのかな…そして今までの人生の大半を過ごした平成にはどんなに願っても戻れない…そんなことを考えていると、確実に自分の時間は減っているのだなと痛感しました。そして残りの貴重な人生の時間を何に使いたいのかと考えた時に、自分がファンド仲間として実践してきた長期投資の考えを少しでも世に広めることに貢献したいと思い、転職を決めました(給料はかなり下がってしまいましたが…笑)。
DC業務について
水上 現在担当されているDC業務について教えてください。
新田 当社はさわかみファンドの運用と販売を行っている会社ですが、確定拠出年金制度の運営管理機関でもあり、iDeCoに関する問い合わせ対応、セミナーや個別相談、企業型確定拠出年金制度の導入サポートを行っております。確定拠出年金制度は私的年金ですが、税制優遇が用意されており、国民の自助努力を後押ししてくれる制度です。加えて、原則60歳までは引き出すことができないという点は非常に長期投資と相性がよく、資産形成の強い味方となってくれる制度だと思っております。現役世代の保険料を現在の年金受給者の財源に充てている公的年金制度は、現役世代が減り、高齢世代が増えると必ず制度としての弱点が注目され、受給開始年齢の引上げや給付額の調整等の見直しが入ってきます。現在はすでに自分の年金は自分でつくるという自助の精神が必要な時代に入っており、確定拠出年金制度はその時代の流れによって生まれた制度だと思っております。
働いていて感じること
水上 働いていて感じることはありますか?
新田 当社は非常に個性的な人材が集まっていると感じます。金融業界未経験者も多く、様々なバックグラウンドを持っている人が働いているからではないでしょうか。そして、入社前に想像していたよりも若い人が多く、人の出入りが多い。新陳代謝の活発な組織だなという印象です。また年齢や入社年数にかかわらず、手を挙げれば意見を聞いてもらえる非常にフラットな環境だと思います。加えて社内で開かれる勉強会も多く、社員の士気も非常に高いと感じております。
働くということについて
水上 最後に、新田さんにとって“働く”ということは?
新田 働くということ…正直これまでも考える機会はありましたが、これといった答えは見つかっていません。大人になったら自然に誰もがするものだと。働くということについて考えることは、食べるということについて、寝るということについて考えること…みたいなイメージです。お金を稼ぐという意味でも、他人や社会との接点を持つという意味でも、そして達成感や自己実現といった心の満足を得る手段としても必要なものが働くということだと思っております。そしてもう一つ。英語で働くや仕事を意味する単語は“work”ですが、この複数形である“works”には“作品”という意味があります。それを聞いた時、働くということは自分の作品をつくっていくことなのかなとも思いました。いずれにしても働くことについてはまだまだ模索中です。
水上 “作品”づくりか!! その発想はなかったです。これからも一緒にさわかみファンドという“作品”を完成に近づけていきましょう。本日はありがとうございました。