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インフラを支えるポンプに秘められた技術と信頼

9月6日、大阪府高槻市にある株式会社酉島製作所(以下、酉島製作所)の本社・工場を51名のファンド仲間の皆さまと訪問しました。本稿では、ツアーの模様と社会課題を解決する酉島製作所の挑戦についてお伝えします。

 

ポンプは人間でいう心臓

酉島製作所は大型・高圧のポンプや小型の省エネポンプに強みを持つポンプ専業メーカーです。普段私たちが直接ポンプを見る機会は少ないですが、ビルや商業施設、工場の他に発電所や上下水道、農業施設で利用されています。

今回のツアーではまず酉島製作所から会社紹介をしていただきました。代表取締役CEO原田様は「ポンプは人間でいう心臓にあたる。動くのが当たり前だが、止まってしまうと大変なのがポンプ」だと話され、ポンプが生活を支えるインフラであると参加者の皆さまにご説明いただきました。その後、工場とオフィスを見学し最後に質疑応答という流れで執り行いました。見学中も質疑応答の時間でもファンド仲間の皆さまからたくさんの質問が投げかけられ、酉島製作所の事業活動や社会貢献への理解を深めていただけたと思います。

 

酉島が掲げる3つの社会課題解決

酉島製作所は「水害対策」「水不足解決」「脱炭素社会実現」の3つの社会課題解決を掲げています。
水害対策については、大雨・台風の際に河川の氾濫を防ぎ、また万一浸水しても稼働し続けるポンプを設置することで防災・減災に貢献しています。国土交通省の水害レポート2022によれば時間雨量50mm以上の年間発生回数は増加傾向にあります。各自治体も水害対策を強化しており、今後も同社のポンプが日本全国で設置され防災に貢献すると期待しています。
世界水発展報告書2015によれば中東やアフリカを中心に水不足に陥っています。水不足解決の一つの対応として海水を淡水に変える方法が挙げられ、水不足の地域では海水淡水化プラントが設置されています。海水淡水化プラント向けでは同社のポンプは世界トップシェアを誇り、世界トップ20のプラントの内17のプラントに納入されています。プラント向けポンプはプラントメーカーが発注するのが通常ですが、エンドユーザーから直接指名されることもしばしばです。これも顧客から信頼を獲得できていることの証といえましょう。

これまでご紹介したポンプは大型ポンプに相当します。今回のツアーでは大型ポンプの製造工程を見学し、高度な技術・すり合わせの技術の積み重ねでポンプができ上がっていることを参加者の皆さまにご覧いただきました。ツアー参加者の方々からはそのようなポンプの製造現場をご覧になり感嘆の声が上がりました。
また、小型の省エネポンプは他社の省エネポンプとは一味違い、顧客の用途に応じてポンプ自体を最適化することで通常よりも高い省エネ性を実現しています。この最適化は創業100年を超える酉島製作所のノウハウが結集したものと言えるでしょう。さらに、酉島製作所はカーボンニュートラルの時代を見越して液体アンモニアポンプや液体水素ポンプの開発に注力しています。非常に難しい技術ではありますが、酉島製作所に根付いているチャレンジ精神で乗り越えていけるものと期待しています。

本ツアーは酉島製作所 原田様をはじめ、多くの社員の皆さまにご協力いただき開催することが叶いました。この場をお借りしてお礼申し上げます。ツアーの参加者の皆さまにはインフラを支えている酉島製作所の事業と社会貢献、今後の成長について理解いただけたと信じています。

【運用調査部 アナリスト 井田 健二郎】

 

 


 

 

ツアーの流れ

▼12:30 ご挨拶・工場概要説明

代表取締役CEO 原田様によるご挨拶と、酉島製作所社員様による会社案内および工場概要説明

 

▼13:30工場見学

写真はエジプトのかんがい向け大型ポンプ。

 

▼14:20オフィス見学

2021年竣工の本社オフィスで、明るく開放感のあるスペースが特徴。

 

▼15:00質疑応答

4グループに分かれ、酉島製作所社員様とコミュニケーションをとりながら質疑応答を行いました。

 

▼16:00懇親会

ポンプのトレーニングセンターという酉島製作所ならではの場所で懇親会を行いました。

 

 

 

▼今回はファンド仲間51名という大規模での企業訪問ツアーとなりました。

 

▼酉島製作所 本社工場ビル

 


 

 

参加者様の声

●知らないことを知るということは楽しいと再認識しました。こういった機会を作っていただき、どうもありがとうございました。

●今後も世の中に必要となる製品だと思います。時代の要求に合う製品を出し続けてください。

●オフィスから工場隅々まで見せていただきありがとうございました。会社と会社の人々のことがよくわかったと思います。

●見学しごたえがありました。また、将来課題も明確でわかりやすかったです。

●とても機能的なオフィス仕様で、社長さんや社員さん達の熱いポンプ愛を感じました。

●我々の社会・生活を支えて頂いている“縁の下の力持ち的な会社”と感じました。今後もポンプ事業で我々の社会・生活を支えていただきたいと思います。

●真に世界中にとって必要な会社であると思いました。ポンプの会社として、そして水素・淡水化等、エネルギー事業会社・環境保全企業として人類になくてはならない企業だと思いました。

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