はじめに
今月の羅針盤に目を通す前に1分間読むのを止めていただき、ファンド仲間の皆さまがなぜ「さわかみファンド」の長期投資を始めたかという目的について思い出してみてください。
さわかみファンドは2024年1月10日に純資産は4,000億円を、2024年3月1日に基準価額は4万円を突破しました。純資産は最大規模に、基準価額は最高値を更新している今だからこそ、さわかみファンドの目的、そしてファンド仲間の皆さまの長期投資の目的を振り返り、改めて、これからの長期投資を楽しんでいただけるヒントになればと考えております。
さわかみファンドの長期投資の目的はいい世の中を創ること
さわかみファンドは長期投資を通じていい世の中を創ることが目的の投資信託です。いい世の中を創るためには、長期投資で皆さま一人ひとりの将来を創っていくためにお金に働いてもらうのが肝要。片方の足で仕事や家事、学業などの本業に専念をし、もう片方の足でじっくりとお金に働いてもらうのです。皆さまからお預かりしたお金は、さわかみファンドを通じて長期投資をしますが、1年後にどうなっているかのような短い時間軸ではなく、5年後10年後またはその先に世の中の暮らしが良くなることを願って、日々研究開発をしている企業や将来の世の中になくてはならない技術やサービスを提供している企業に対して応援投資を行います。そうすることで、企業価値の成長と共にさわかみファンドの基準価額も成長するのです。つまり、企業に対して応援投資をすることで皆さまが意思と勇気を持って投資されたお金が間接的に未来を創る活動に流れて世の中を創り、巡り巡って皆さまの財産形成もできている…それが、さわかみファンドの長期投資です。
ファンド仲間の皆さまの立場に落とし込む
次にファンド仲間視点の目的についてです（ちなみに私も長期ホルダーのファンド仲間の一人です）。冒頭で長期投資の目的を振り返りましたが、このキッカケは、基準価額が上昇した際の売却のご相談をいただいた際に、ファンド仲間の皆さまが共通して陥る思考があることに気が付いたからです。本来、何か目的があって長期投資を始めていただいたはずですが、基準価額が上昇したことにより、いつの間にか欲が出てしまいお金を増やすことだけが目的となってしまうことが多々あります。もちろん目的に対して、さわかみファンドを売却するのは大賛成です。ただし、目的と異なる売却が頭によぎった場合、長期投資を始めた時の本来の目的を振り返る必要があると思うのです。市場環境の変化に対する投資行動はさわかみファンドの中でしっかりと行い、お金に働いてもらっておりますので、皆さまにおかれましては、有限である時間という価値を最大限有効活用して人生を豊かにすることに専念していただけると幸いです。
さわかみファンドは参加する投資信託
最後に、さわかみファンドは参加型の投資信託であることを強くお伝えしたく思います。毎年9月に開催される運用報告会、不定期で年に数回開催される企業訪問ツアーでは直接さわかみファンドの投資先企業の技術やサービス等を知る、見る、感じることができます。毎月全国各地のどこかで開催されている勉強会で、さわかみ社員が熱く長期投資を語っており、ファンド仲間の皆さまは長期投資の目的を再確認できるだけでなく直接疑問をぶつけることも可能です。また最近では「かなえたい夢プロジェクト」や「長期投資デビュープロジェクト」という参加型の企画もホームページで開催しています。財産形成と合わせて様々なイベントに参加することで、より豊かな人生を送るための選択肢を増やしていただけると幸いです。ファンド仲間の皆さま、投資先企業、さわかみ投信の三人四脚でいい世の中を共創していきましょう。
【運用調査部 トレーダー 兼 アナリスト 前野 宏明】
▲企業訪問ツアー／株式会社酉島製作所
▲「さわかみファンド」運用報告会の様子
