2025年大阪・関西万博には、目に見えない将来価値がきっとあるはず。
例えば、iPS細胞のノーベル賞受賞者山中教授は8歳の時に1970年の大阪万博を見学して感動され、科学の道を目指すきっかけにされたとか。夢のきっかけを得る若者の将来価値を考えると私はワクワクします。今回の万博でも種がありそうです。
そのうちの一つ、地球温暖化防止について紹介します。温暖化ガス排出削減の技術から少し角度を変えると、熱を宇宙空間(-270℃)に逃がす手もあるのです。それは放射冷却です。天気予報で聞かれると思いますが、地球は太陽の光エネルギーを吸収→昼の暑さ→地球の地表は暑さのエネルギーを赤外線エネルギーに変換して放射→雲(水蒸気)やCO2が吸収・再放射→それ以外は宇宙空間へ→熱エネルギーが逃げて地表の温度は低下→だから晴れた日の夜明けは寒くてブルブル。地表に貯まった熱は赤外線エネルギーに変換する膜やシートがあれば、宇宙空間に逃がすことができるのです。関西の大学との共同研究を経て大阪の企業が製品化し、万博のあるパビリオンでの採用が決定済です。
好奇心旺盛なちびっ子がヒンヤリ感に感動し未来のノーベル賞学者になるとしたら、その将来価値はバラ色です。
【取締役最高投資責任者 兼 運用調査部長 黒島 光昭】