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12月10日、愛知県新城市にあるオーエスジー株式会社(以下、オーエスジー)のNEO新城工場へ、ファンド仲間約30名の皆さまと訪問しました。ツアーでは、移動中に筆者がガイド役を務め、切削工具の基礎知識や工場についてクイズ形式でお話ししました。皆さまが楽しみながら興味を持って聞いてくださり、移動中から和やかな雰囲気が広がり、ワクワク感に包まれていました。

 

ものづくりへの情熱が伝わる場

工場に到着後、NEO新城工場の立ち上げに尽力されたオーエスジーの桝田様よりユーモアたっぷりのプレゼンが披露され、NEO新城工場の取り組みを時折笑いを交えながらわかりやすく紹介していただき、参加者一同、熱心に耳を傾けていました。その後の工場見学では、最新技術や仕組みを間近で体感。頷きながら聞き入る方や、積極的に質問をされる方もおり、オーエスジーのものづくりへの情熱が伝わる場となりました。

NEO新城工場は2020年5月に建設された最新鋭の工場で、合言葉は「ゼロワンファクトリー」。ゼロからイチを生み出す革新の精神を象徴しており、顧客の多様化するニーズに応えるため、月間生産本数70万本、月間生産品種6,000種類という圧倒的な多品種少量生産を実現しています。これを支えるのは、IoTを活用したスマートファクトリー化や高度な生産管理体制です。工場内には液晶モニターが随所に設置され、生産スケジューラーやPOWER-BIで全行程の進捗状況を一目で把握し、問題に対して迅速に対応。電子タグを活用した進捗管理も随所に見られ、新棟だけでなく旧棟も含めDX化が浸透していました。また、事務所はフリーアドレス制を採用し、部署間の交流を促進。8個のモニターで工場全体の状況をリアルタイムで把握できる環境も整備されています。

さらに、切削工具の加工データを一つひとつエビデンスとして蓄積し、徹底したデータ管理を実現。これにより、海外進出時の厳しい製品管理基準にも対応可能で、他国のローカルメーカーでは難しい高度なデータ管理能力を示しています。このような強みを持つオーエスジーは、グローバル企業の厳格な基準を満たすパートナーとしてさらなる成長が期待されています。

 

「見える化」「言える化」「聴ける化」

また、NEO新城工場ではDX化を通じて、「見える化」「言える化」「聴ける化」に磨きをかけています。「見える化」は、生産状況や課題をリアルタイムで可視化する仕組み。「言える化」は、社員が自由に意見を発信できる風通しの良い環境づくり。「聴ける化」は、管理者が現場の声をしっかり受け止め、改善に活かす姿勢を指します。これらにより、社員が主体的に働ける環境が整い、効率的で高品質なものづくりがさらに進化しています。

 

次なるステージ

今回のツアーを通じて、NEO新城工場の先進的な取り組みや社員の主体性を目の当たりにし、参加者からは「非常に勉強になった」「他社にはない強みを感じた」といった感想が寄せられました。今後オーエスジーでは、このNEO新城工場の成功事例を国内外の他工場へ水平展開し、オーエスジーグループ全体のものづくりをさらに進化させていくビジョンを描いておられます。この挑戦がどのような未来を切り拓くのか、オーエスジーの次なるステージに今後も期待したいです。

【運用調査部 アナリスト 森實 潤】

 


 

 

~ツアーの様子~

鎖のモニュメントをバックに、工場前で記念撮影。地球から宇宙に向けて鎖が伸びていく様は、逆転の発想やイノベーション重視の姿勢を表している。

 

主力製品や新城工場について簡単に説明を受けた後、待望の工場見学へ。コロナ禍を機にDX化を推進しており、敷地の広さに対して人員が少ないことに驚く参加者多数。

最後は社員の方への質疑応答。見学後のワクワク感も冷めやらぬまま、沢山の質問が挙がる。質疑応答中に答えきれなかった質問は、帰りのバス車内でご回答頂いた。

 

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