セミナーQA集 『自立して堂々と生きていこう』
SEMINAR QA
最高投資責任者が変わって1年、運用方針はどう変わりましたか?
そもそも、なぜ交代が必要だったのですか?
- #投資運用
- #会社全般
- #社員
回答者による回答
市場が加熱したら一部売却し暴落時にトコトン買いを入れる。このリズムの中で投資先企業と長期にわたり伴走していく。これまでも、そしてこれからも、この運用のリズムは不変です。では最高投資責任者の交代がなぜ必要だったのか? それは、さわかみ投信はこれから日本のみならず世界市場においてアクティブファンドの時代が再来すると考えているからです。世界中の金融緩和により全体が潤った時代は終わり、個別企業への深いリサーチがこれまで以上に必要となる市場環境が到来することでしょう。そんな時代だからこそ、黒島を戦略的に最高投資責任者に配置しました。そしてさわかみファンドは更なる成長を目指します。
当社の運用方針は、長期的な基準価額の値上がりを目指し、積極的かつアクティブに運用することです。これを実現するため「広く、深く、遠く」を見据えた調査体制を強化しました。具体的には国内トップの技術者や研究者との接点を増やし、これまで以上にユニークな視点で長期的に世の中を面白くする企業の調査、発掘に努めています。さて、昨今の資産運用業界を俯瞰すると、投資家、運用会社、販売会社、監督当局のいずれもがリターン重視に偏り過ぎているのではないかと私は感じます。投資なのでリターンは重要です。私たちも10年で2倍のリターンを目指しています。ただし、投資に平坦な道はなく、厳しい局面も当然あります。それでも長期間続けることでゆっくり資産は増えてゆくものです。嵐が来たからといって歩みを止めていては長期的な資産形成は不可能です。挫けずに傘をさして一歩でも前に進めば、やがて陽は射してくることでしょう。現在の相場環境は厳しい局面ではありません。しかしどんな環境でもユニークなさわかみ視点で明るい将来をファンド仲間の皆さまにお伝えすることは、皆さまの長期投資を支える上でとても大切な私たちの仕事です。最高投資責任者の交代は、かつてのようにファンド仲間の皆さまに長期投資の素晴らしさを伝える必要があると考えたからです。
黒島には技術等の種段階での目利きがあるので、将来になって皆さまに納得していただけるような、より本来の姿にヴァージョンアップするのではないかと考えます。したがって、進化するために必要な交代でありました。
まずお伝えしたいのが、最高投資責任者が変わっても当社の運用方針・投資哲学は未来永劫変わることはないということです。ただし、世間で言われる「運用資産3000億円が一つの壁」を前に、一旦初心に立ち返って本格的な長期投資を創業時のように泥臭く行うことで、もっと「さわかみらしさ」を追求していこうという意思の表れが交代の理由です。
運用方針は変わりません。そして私自身も当社の運用方針が変わっていないことが確認できたので、1年前に復帰させていただきました。なぜ交代が必要だったかについては皆さまの客観的な評価に委ねたいです。10年以上のご縁のあるファンド仲間の方々から、「レポートが以前より面白くなりましたね。普通の運用会社のレポートにはない視点ですね」とのコメントをいただいております。当社の経営理念の一番目が「本格的な長期投資で世の中をおもしろくしていこう」ですから、明るい気持ちになっていただけるように今後も心を込めて発信して参ります。