セミナーQA集 『自立して堂々と生きていこう』
SEMINAR QA
創業者が著書などで暴落を訴えているが、内容について頭に残っておりません。要約してください。
- #投資運用
- #景気経済
回答者による回答
ポイントは、「現在の金融市場は巨大な風船のようなもの。膨らみすぎて、いつ破裂してもおかしくない」ということです。長年の金融緩和で市場には資金があふれ、株価は上がり続けましたが、実体経済との乖離は拡大。そこにインフレが重なり、金利上昇が引き金となって、いよいよ大暴落が訪れる――そんな見方ですね。でも暴落は悪いことばかりではないですよね? むしろ長期投資家にとっては絶好のチャンスです。
焦って逃げるのではなく、実体経済に根ざした企業に目を向けることが大切。嵐は避けられないが、恐れるのではなく、サーフィンのように波を乗りこなす。その姿勢こそが、さわかみ投信の長期投資です!
「相場に一喜一憂せずに自分のリズムを大切に投資を続けてください」というメッセージが一番大切なポイントであると思います。加えて澤上篤人は、相場に次に訪れるのは大きな”一憂”となることを強く警告しています。リーマン・ショック以降コロナ禍も加わり景気対策として供給されたマネーが、世界の実体経済(GDP)の4倍弱の規模まで膨らんでいること。加えてそこから生まれた過剰流動性による歪みが、株式市場、債券、経済格差など様々なところで想像もできないほど大きくなっていることなどがその理由です。では下落はいつどのような大きさで来るのか? 残念ながらこれは誰にもわかりません。大切なのは大局観を意識しながら、目の前のマネーゲームにのめり込むことではなく、お金にも働いてもらうような投資を丁寧に続けることかと思います。お金という自分の分身がカジノで一喜一憂している姿ではなく、好きな企業でもう一人の自分として働いている様子をイメージしてみてください。その企業のビジネスや製品が好きであれば、外部での評価がバタバタ動いたとしてもあまり気にはなりませんし、むしろ過小評価されているようならさらに応援したくなってしまいます。ここから暴落はむしろわかりやすい買いのタイミングで、長期の資産形成の好機であると、筋金入りの長期投資家の考えにつながるわけです。私たちは相場中心ではなく、あくまでも人生中心で、その先にある未来を共に楽しめるように伴走させていただきます!!
経済合理性の話です。「収入以上の生活を続けたらどうなるか?」「実体が伴わなくてもお金の量さえ増えれば社会は豊かになったと言えるのか?」「金利がない世界は正常なのか?」…なにも難しいことを言っているわけではありません。一般的な感覚でおかしいと思うことをおかしいと言っているだけです。近年は経済自体が本来備えている自浄作用が働かなくなるほど、株式市場や企業、金融に人工的な力が加わってきたという事実が背景としてあります。しかし歪みは歪みである以上、かたちはどうあれどこかで必ず調整の原理は働きます。でも強調したいのは、暴落ではなくあくまでも「投資の本質」です。実体なき経済から自分一人の小さなリターンを得ることに汲々としている限り、損得勘定の世界と変わりません。それが投資だと思われる方は、さわかみファンドとは考え方が完全には一致しないかもしれません。私たちの生きる大舞台である社会そのものを育むことに思いを向け、お金を回す。それが長期投資のもう一つの側面であり、皆さまに本質的なリターンをお届けできる結果にきっと繋がると思っています。矛盾するようですが、暴落が来ても来なくても、最終的には関係ないのです。
私自身は日本語能力の関係で創業者(澤上篤人)の著書を読むことはありませんが、彼のブログは定期的に見ています。そこでは、差し迫った市場崩壊の仮説がよく議論されています。創業者がしばしば批判するのは、金融市場と実体経済の乖離です。例えば、NVIDIAの時価総額は現在スペインのGDPのおよそ2倍にもなっています。このような高い評価は、NVIDIAがAIアプリケーションを支える高性能チップの独占を永遠に維持するという信念に基づいています。しかし、市場は資本主義の重要な側面を簡単に忘れてしまうと思います。実際、資本主義者の創意工夫とは、長期的にはいかなる独占的状況も回避することにあります。中国にはアメリカよりも多くのエンジニアがいるうえに、NVIDIAのチップは中国で禁止されています。それなのに、なぜDeepseekのような衝撃を誰も予測しなかったのでしょうか。それは、中国の資本主義者たちがNVIDIAの独占を回避する解決策を見つけたからです。さわかみファンドは2022年にNVIDIAに投資しました。その時点では評価が妥当だったからです。そして今月、その株式を700%の利益で一部売却しました。確かにこのような評価額は長期投資には適していないと考えており、創業者の長期投資哲学に沿って将来的な市場暴落を予測しています。
一言で要約するなら、「お金の置き場はさわかみファンドしかない」ということです。日米欧ともに過剰流動性の状態が続き、大量の資金が供給されています。その結果、ゼロ金利やマイナス金利での運用が行われてきました。しかし、このような状況が長く続くことはありません。いずれ修正が行われる際、大暴落が起こる可能性があります。では、そのときにどのように回避すればよいのでしょうか? 回避策としては、マネーゲーム的な投資をやめ、生活に根ざした企業へ長期投資することが最善です。なぜなら、生活に必要な企業はなくならないからです。しかも、さわかみファンドは暴落時には、そのような企業を絶好のチャンスと捉え、積極的に買い向かいますので是非とも楽しみにしていてください!
創業者がお伝えしたいことを含め、当社の考えをお伝えします。現在、世界の経済規模は日本円で約1.5京円ほどありますが、世界の借金は約3.6京円あります。この実体経済と各国が抱える借金には2倍以上の差があり、この借金はどんどん膨らんでいます。いつ不景気になってもおかしくない状況です。そのため、創業者は暴落を訴えていますし、現に当社も現金比率10%程度で運用しております。振り返ると、ここ10年ほどは基本的には上昇相場で、大体の投資信託はパフォーマンスが出ている状況です。特に指数に連動するインデックスファンドには追い風でした。今時点ではインデックスファンドが人気ですが、これが今後ずっと続くとは思えません。過去、大きな暴落が何度も起こっているように、この大きな借金を抱えた世の中で相場が上昇し続けることは考えにくいです。だからこそ、いつ来るかわからない暴落に備えることが重要です。これが私たちさわかみファンドの重要な運用哲学の一つである長期投資のリズムであり、創業以来続けてきて今があります。そして、その理念に共感してくださったファンド仲間が集まっているというのが私たちのいちばんの強みで、ここまでファンドが存続している最大の理由です。世の中の人気や世界情勢、多様な考え方がありますが、今後も核心を突いた長期投資を貫いてまいります。